ITパスポート試験の申込の流れや必要書類、注意点を紹介

国家資格のひとつであるITパスポートは、IT業界において就職や転職時に役立つ資格です。ITの基礎知識を身に付けることができるため、自身のキャリアアップにもつながります。

本記事では、ITパスポートの試験の申し込みの流れや必要書類、注意点について詳しく説明していきますので、ご参考にしてください。

効率的な学習計画を立てて、試験準備を進めるとともに、受験の手続きについてもしっかり把握しておけば、安心して試験日や合格発表を迎えることができます。

ITパスポート試験とは何か

2009年に導入されたITパスポート試験は、全国に通用する国家試験です。試験に合格するためには、ITの基礎知識を習得する必要があります。
また、AI化やグローバル化が進むなか、ITは世界共通言語となるため、ITパスポート試験の受験者数は増加しています。
この資格は、社会人のキャリアアップや転職、学生の就職活動において有利であり、IT知識の基礎固めをすることができると言えるでしょう。

受験料

ITパスポート試験の受験料は【7,500円(税込)】(2024年12月時点)です。支払い方法は「クレジットカード」、「コンビニ」、「バウチャー」の3通りがあります。

「バウチャー」は電子的な前売りチケットであり、ITパスポート試験のみに使用できます。有効期限は1年間で、最大9,999枚まで購入可能です。また、バウチャーの支払いは銀行振込となります。

受験申し込み時には「領収書」が必要です。領収書は支払い確認後、1年間ダウンロードできますが、再発行で手間取らないようにご注意ください。

試験日

ITパスポート試験は、東京都に限らず全国各地の試験会場で「随時実施」されており、試験日時や空席状況は最大3ヶ月先まで確認することができます。
試験は120分間あり、午前・午後・夕方の3つの時間帯で行われ、おもに金曜日から日曜日にかけて試験日が設定されているのが一般的です。
また、申し込みをした試験時間内であれば、遅刻しても入室制限はなく受験可能です。試験時間内に全ての問題に解答し終えた場合は、試験終了前でも早めに退出できます。

自分の学習進捗に合わせて、受験日をお決めください。

試験開催状況一覧はこちらをご覧ください→試験開催状況一覧

受験会場

ITパスポート試験は、全国47都道府県で実施されています。受験者は、試験会場を自由に選ぶことができるため、自身が行きやすい場所が良いでしょう。

試験はCBT(Computer Based Testing)方式で行われ、コンピュータを使用します。なお、問題の読み上げやパソコン周辺機器の持ち込みには対応していないためご注意ください。
また、筆談での試験を希望する場合は、事前にITパスポート試験コールセンターにお問合せください。一部の会場では、車椅子での入室が可能です。

試験開催状況一覧はこちらをご覧ください→試験開催状況一覧

ITパスポート試験の申し込みの流れ

ここからは、ITパスポート試験の申し込みの流れについてご説明します。
申し込み手順は以下の通りで、IPAの公式サイトから申し込みを行います。

1. 利用者IDを登録する
2. 試験の詳細を選択する
3. 確認票をチェックする

それでは、詳しく見ていきましょう。

1.利用者IDを登録する

ITパスポート試験を受験するには、まず個人を識別する「利用者ID」を登録する必要があります。利用者IDを取得すると、受験申込や確認票や結果レポート、領収書のダウンロード、試験会場や受験日時の変更、過去の試験結果の照会が可能になります。
なお、利用者IDは、氏名や生年月日といった類推しやすいものは避けてください。

すでに利用者IDを持っている場合は再登録は不要ですが、登録後に受験申し込みを行わず1年が経過すると、そのIDは無効になります。また、最後に申し込んだ試験日から1年経過しても無効となるため、定期的に見直すようにしてください。

詳しくはこちらをご覧ください→IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:【ITパスポート試験】初めて受験される方へ ( 同意事項 )

2.試験の詳細を選択する

利用者IDとパスワードを使って利用者ページにログインし、以下の手順で試験の申し込みを行います。

1. 利用者ID、パスワードを入力して、ログインする
2. 受験関連メニューから「受験申込」を選択する
3. 日本地図から受験したい地域と試験会場を選択する
4. 試験日と試験開始時間を選択する
5. アンケートに回答する
6. 申込内容を確認する
7. 支払い方法を選択する
8. 支払い手続きを完了する
9. 確認票と領収書をダウンロードする

ITパスポート試験の支払い方法は以下の通りです。各支払い方法の期間や時間をしっかり確認し、スムーズに手続きを進めてください。

予約可能時期

支払い方法

支払い時間

申込日5日後~3ヶ月後まで

コンビニ決済

00:00~23:59

申込日の翌々日~3ヶ月後まで

バウチャー決済

12:00~23:59

申込日の翌日~3ヶ月後まで

クレジット決済

00:00~11:59



3.確認票をチェックする

ITパスポート試験の申し込みをすると、受験者に「確認票発行のお知らせ」が届きます。この「確認票」は、利用者IDを使ってアクセスできる利用者ページからダウンロード可能です。確認票には、受験日、受験会場、受験番号、会場までの案内地図など、重要な情報が記載されています。

試験当日は、受験番号、利用者ID、確認コードの入力が求められるため、記入できない場合は、受験できなくなるためご注意ください。
必ず確認票を印刷して、試験会場に持参してください。印刷できない場合は、「受験番号」、「利用者ID」、「確認コード」の控えを忘れずに持参してください。

事前に確認票を準備しておくことにより、当日の不安を軽減できます。忘れずに準備しておきましょう。

ITパスポート試験の注意点

ITパスポート試験を受験する際には、いくつかの注意点があります。この章では、以下の3点について説明します。

1. 利用者ID・受験番号・確認コード・本人確認書類が必要
2. 申し込み内容の変更は試験日の3日前まで
3. 腕時計やスマートフォン等の持ち込みは禁止

それでは、詳しくみていきましょう。

利用者ID、受験番号、確認コード、本人確認書類が必要

CBT方式試験の試験当日に必ず「確認票」と「本人確認書類」を持参してください。確認票を印刷できない場合は、「受験番号」、「利用者ID」、「確認コード」の控えを忘れないように当日持参してください。

<確認票>

確認票のダウンロードの手順は以下の通りです。

1. 「受験申込みページ」の「すでに利用者IDをお持ちの方」ボタンを選択
2. 「利用者ログインページ」から利用者ID、パスワードを入力してログイン
3. 「受験関連メニュー」から確認票をダウンロードする

確認票をダウンロードする際は、余裕を持って行うようにしてください。なかには、パスワードを忘れてしまい、ダウンロードできないケースもあります。確認票の余白や裏面に何も記入しないようにしてください。

なお、特別措置試験の受験の際には「受験票」を持参してください。「確認票」はCBT方式試験の専用票です。

<本人確認書類>

以下の顔写真付きの本人確認書(有効期限内、原本に限る)を1点用意して、試験当日持参してください。

A

パスポート

B

運転免許証(仮運転免許証を含む)

C

住民基本台帳カード(顔写真付き)、
マイナンバー個人番号カード(顔写真付き)

D

特別永住者証明書、在留カード

E

身体障害者手帳(顔写真付き)

F

社員証(要件を満たすもの)
「社員証」、「従業員証」、「職員身分証明書」、「発行企業等の名称」及び「本人の氏名」の記載と顔写真付きであること、プラスチックカードに印刷といった要件あり。

G

学校が発行した学生証(顔写真付き)
【注】スマホアプリといった電子機器利用の学生証や海外の学校の学生証は使用不可。

A~G以外

ITパスポート試験コールセンターへ問い合わせ



申し込み内容の変更期限は試験日の3日前まで

受験申込内容とアンケートの変更は「試験日の3日前まで」できます。 クレジット・コンビニ決済の変更日は、「3日後から3ヵ月後」まで選択できますが、そのほかの場合は、「5日後から3ヵ月後まで」選択可能です。

支払期限が過ぎた場合は、「翌日の午前0:00から午前9:00頃」に操作可能であっても受付けられないためご注意ください。また、初回申込日から「1年後」が【最後の試験日】になります。受験者は、必要な手続きを忘れないように注意してください。

詳しくはこちらをご覧ください→IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:【ITパスポート試験】受験申込内容の変更

腕時計や携帯電話等の持ち込みは禁止

ITパスポート試験の会場では、「腕時計」やいつでも身に付けている「携帯電話」等の持ち込みが禁止されているためご注意ください。ルールを必ず守りましょう。

会場に持ち込みできるのは、以下の4点のみです。

1. 受験票
2. ハンカチ
3. ティッシュ
4. 目薬

服用しなければならない薬がある場合は、事前に ITパスポート試験コールセンターへ問い合わせてください。

その他の荷物については、試験会場に荷物を保管するロッカーがあるので、受付が完了したら利用してください。筆記用具やメモ紙は、用意されていますので、持参は不要です。

まとめ

ITパスポートは、基本的なIT知識を証明する国家資格で、合格率は約50%と比較的取得しやすい資格と言えるでしょう。年齢制限や特別な受験資格はなく、全国の試験会場で受験可能です。
今企業は「英語力」と「IT力」を兼ね備えた人材を求めており、どの業種でもITの基礎知識は必要とされています。
ITパスポート試験に挑戦して、キャリアアップを目指してみませんか?仕事が忙しい場合や独学が難しい場合は、ヒューマンアカデミーの通信講座をおすすめします。

資格の習得をするならヒューマンアカデミー