国家試験は国の法律に基づき、国や地方公共団体、国から委託を受けた機関が実施するもので、その国家試験に合格した人だけが取得できる資格です。国家試験に合格するということは、一定水準以上の知識や技術を持っているということの証明になり、信頼度が高い資格であるといえます。保育士の試験は、平成13年1月に児童福祉法の一部改正により、平成15年11月から国家試験となりました。
保育士は、子どもたちの可能性を引き出すとともに、子どもの安全を確保しなければなりません。しかし、幼少期の子どもにおいてはどのように動き、何をするかを予測することは非常に難しいといえます。保育士が子どもに関する知識が少なく怪我をしたり病気になったりしては、保育士としての仕事を全うできないことになります。 保育士の仕事では、常に子どもに目を配り、さまざまなリスクを想定し、事故が起きないように管理をすることが大事です。保育士は小さな命を預かる大事な職業として、子どもたちを安全に遊ばせ、保護者が安心して子どもを任せられる環境づくりに務めています。それゆえに、保育士は責任ある職業として国家試験を行い、十分な知識を身に付けていることを証明することが必要なのです。 厳しい国家試験に合格した保育士たちが集まり、同じ方向性を持ち、協力をしていくことで、初めて子どもたちを守っていくことが可能となります。
保育士というと、未就学の子どもに関わるイメージを持たれることも多いのですが、保育士の資格は0~18歳の年齢の子どもを対象にしています。そのため、保育園以外でも、児童養護施設や乳児院などの児童福祉施設で活躍することが可能です。 さらには、児童厚生施設、母子生活支援施設、助産施設、知的障害児施設、肢体不自由児施設、盲ろうあ児施設、重症心身障害児施設、児童心理治療施設などでも働くことができます。また、近年では民間企業によるベビーシッターサービス、デパート、ベビーホテル、社内の託児所などが増え、保育園以外でも保育士の需要が高まっています。 保育士の国家試験に合格していると、児童保育についてきちんとした知識を身に付けている者であると見なされます。保育士の資格を取得することで、子どもに関する仕事に就く際には信頼も厚く、職業の選択肢が広がるとも言えます。 国家試験のある保育士の仕事は、子どもの成長において最も大切な幼少期の子どもに大きく関わる重要な存在です。幼少期の子どもは、心のみならず、身体も不安定であり、子どもと接する上では、安全管理や健康管理が不可欠です。子どもの事故は特に起こってからでは遅く、それを防ぐための施策が必要です。国家試験合格者としての保育士は責任の大きな職業ですが、やりがいも大きく、子どもの成長過程を見られる喜びはかけがえのないものです。 いじめや虐待などのニュースも多く、保育施設ではどのように子どもや保護者と接し、守っていくことができるかを考えていくことも大切です。保育士として活躍していく際には、国家試験に合格したことに誇りを持ち、自覚を持って行動していきましょう。
保育士は、国家試験を経て資格を取得した人がなれる職種であり、責任ややりがいを感じることの多い仕事です。それゆえ、近年は女性だけでなく、男性の保育士も増えてきています。 以前、保育士は「保母さん」などと呼ばれ女性の仕事というイメージが強く、男性保育士は少ない状況でした。男性の保育士が増えてきた理由として、保育士の試験が国家試験となったこと、男女雇用機会均等法による影響から名称が保育士に変わったことが考えられるでしょう。 また、保育園にとっても男性保育士の必要性が上がっています。男性保育士がいることの大きなメリットは、男親のような存在としての男性保育士の立ち位置や、保育の現場でも力仕事が多いこと、子どもたちや女性だけでなく、男性がいることでの防犯的な役割もあるかもしれません。 保育士というと女性のイメージが強い方も多いかもしれませんが、男性だからこそ活躍できることもあります。男性の方も保育士を目指してみてはいかがでしょうか。