06.ペットシッターの開業をする前に考えておきたい6つのポイント
ペットシッターの開業をする前に考えておきたい6つのポイント
『好きこそ物の上手なれ』という言葉がありますが、ペット好きの方はペットと関連する仕事をしてみたいと思う人もいるでしょう。
現在は、家族連れから一人暮らしまでペットを飼っている世帯が非常に多くなり、日本国内におけるペットビジネスは、1兆円以上の市場規模に成長しています。もしペットビジネスをしてみたいと思っているなら、具体的にどのような職種で開業するかを考えてみるといいでしょう。
ペットビジネスにもいろいろな種類があり、ペットの繁殖や販売関連のものもあれば、ペットフードをはじめとしたペットグッズの販売ビジネスもあります。その他には、飼い主に代わってペットの世話をするペットシッターという仕事もあります。ペットシッターの場合、特に店舗を構える必要がないので開業する場合でもまとまった初期投資の必要がありません。ペットシッターは比較的挑戦しやすいビジネスであると言えるでしょう。
ペットシッターとして開業を目指すのであれば、以下のポイントをしっかりと押さえることが大切です。
開業資金を用意する
ペットシッターは、ペットの世話を飼い主に代わってペットの世話を行う職業ですから、必ずしも事務所を構えたり、店舗を持ったりする必要はありません。特別な備品や什器なども仕入れる必要がない為、ペットシッターを始めるのに多額の資金はなくとも開業することは可能です。
予約を受けるための電話やファックス、飼い主さんと連絡を取るための携帯電話、ホームページを開設するならパソコンがあれば十分にペットシッターの開業が可能で、10万円以下の資金で始めることもできます。通常ビジネスを始めるには何百万円、飲食店などを開業する場合には1000万円以上の資金が必要になることもあります。
それらと比較するとペットシッターとして開業するのに、いかに少ないコストで立ち上げられるかがお分かりになるでしょう。
必要な資格を取得する
ペットシッター開業するためには、動物取扱業の登録は必須で、そのためには動物取扱責任者の資格を取得しないといけません。責任者になるためには、1.営もうとしている動物取扱業の種別ごとに半年以上の実務経験があること、2.所定の学校を卒業していること、3.所定の資格を取得していること、の中から1+2または3の条件を満たす必要があります。
動物取扱責任者の資格を取得するには、その上で動物取扱責任者研修の受講が義務付けられます。
マーケティングをしっかり行う
ペットシッターを始めるにあたっては、マーケティングを行い、地域でどのようなニーズがあるかを確認することが大切です。その土地でのペットの飼育動向はどうか、周辺の居住者の家族構成に関してチェックしておきましょう。
そして競合他社がどの程度あるかのリサーチも、ビジネスを行っていくうえで欠かせません。できればペットを多く飼育しているエリアで開業した方がビジネスとしては有利です。
最近の傾向として、DINKS世帯の多い地域は狙い目といわれています。ですので、開業を考えている方はしっかりとマーケティングを行いましょう。
※DINKS・・・共働きで子供を意識的に作らない、持たない夫婦、またその生活観。
差別化を行ってアピール
ペットシッターは留守宅に訪問するため、お客様から信頼を得られるような高い人間性が求められます。また最近の傾向として、女性のお客さんも増えてきています。
女性の一人暮らしの場合ですと、男性を留守宅にあげることいついて抵抗のある人も少なからずおります。女性スタッフ中心でビジネスを行っているのであれば、アピールの一つになるかもしれません。
その他にもフランチャイズのお店もあり、その傘下に入れば知名度の高い看板を掲げて営業できますので集客効果が見込めます。自分の運営したいスタイルやコンセプトをしっかりと決めておくことも大切です。
リピーターを得ることが重要
シッター料金の設定も、地域及び内容によって異なります。ペットの散歩をしてほしいという依頼から、旅行中の世話を頼みたいなどお客様の依頼も様々です。
お客様に好印象を持ってもらえればリピーターになってもらえる可能性は非常に高くなります。リピーターを増やすことができれば、安定した収入につなげられますので、料金設定も開業するにあたって重要な項目となるでしょう。
繁忙期への対応
年末年始やゴールデンウィークは、お盆休みなどは旅行に出かける人や、帰省する人も多く、留守中にペットの面倒をお願いする人も急増します。このような時でも対応できるように登録制でスタッフを確保するところも多くあります。
登録制にしておけば、普段から雇用するわけではないので人件費もそれほど莫大な金額にはなりません。必要な時に必要な人員を確保して、効率的な運営を心がけましょう。
人員を確保しておかないと、繁忙期に依頼が来てもお断りしなくてはいけない状況になり、せっかくのビジネスチャンスをふいにしかねません。雇用の面で登録制というシステムがあることを覚えておくとペットシッターを開業して繁忙期への対応に困ったとき活用することができるでしょう。
ペットシッターの常連客の中には、シッターに自宅のカギを預けていつでも面倒を見てもらえるようにしている人も見られます。このようにシッターとして安定した顧客を確保するためには、何よりも飼い主との信頼関係を構築していくことがポイントになります。
飼い主が何を求めているかを理解し、求めることを素早く提供することで信頼を勝ち取ることができます。またペットシッターの中にはペット保険やグッズ販売も一緒に行っている方もいます。経営が順調になったところで新たなビジネスの導入も検討することで、さらに事業を広げていくことができるのもペットシッターのビジネスの魅力と言えるでしょう。